ライン分析は、FXのテクニカル分析の基本中の基本です。当ブログではライン分析を「トレンドライン、チャネルライン編」「水平線編」に分けて解説していきます。このページではトレンドラインとチャネルラインの引き方や活用方法をご紹介していきます。ぜひ、あなたのトレードにお役立てください。
Contents
トレンドラインとは
トレンドラインとはテクニカル指標のひとつで、主要な安値や高値同士を結んで引く直線のことです。相場の方向性の把握、上値抵抗や下値支持の確認などに使われます。
トレンドラインの引き方とポイント
相場の方向性に合わせて基点となる2点を決めて、直線で結ぶのが基本的なトレンドラインの引き方です。
主要な安値同士を結んで引く右肩上がりの直線を「上昇トレンドライン」
主要な高値同士を結んで引く右肩下がりの直線を「下降トレンドライン」
といいます。
トレンドラインを引くときのポイント①「実体か?ヒゲの先端か?」
トレンドラインを引く際、ローソク足の実体同士を結ぶか、ヒゲの先端同士を結ぶかは投資家によって異なり、正解はありません。日本ではチャートにローソク足を表示するのが主流ですが、海外の投資家はローソク足ではなくバーチャートを使っていることも多いので、個人的にはヒゲの先端に引くのがオススメです。
トレンドラインを引くときのポイント②「タイミング」
基点となる2点が決まれば、トレンドラインはいくらでも引くことができますが、デタラメに引いたラインは使える(機能する)はずはありません。機能するラインを引くためにはタイミングに気をつけると良いでしょう。
ダウ理論では
安値を切り上げと高値を更新が続いていれば上昇トレンド
高値を切り下げと安値を更新が続いていれば下降トレンド
と定義されています。
従って
上昇トレンドラインは安値切り上げ、高値更新が確定してから
下降トレンドラインは高値切り下げ、安値更新が確定してから
トレンドラインを引くようにすると良いということになります。
安値を切り上げていても高値を更新していない
高値を切り下げていても安値を更新していない
ときに引いたトレンドラインは、その後機能する可能性が低くなりますので要注意です。
トレンドラインを引くときのポイント③「トレンドの加速・失速」
上昇や下降に合わせて、トレンドラインを引いた後、そのラインに沿ってトレンドが継続することもありますが、もちろんそうでない時もあります。
例えば上昇トレンド中に一時的な下落をしている場面では、
トレンドラインに当たらずに再度上昇に転じる(トレンドの加速)
トレンドラインを下抜けてから再度上昇に転じる(トレンドの失速)
といったケースも頻繁に起こります。
加速と失速に合わせて、トレンドラインを引き直すとそのトレンドの強弱を把握することができます。
トレンドラインの使い方
上記のような点に気をつけて直線を引けば
上昇トレンドラインは下値支持線(下落を食い止めるライン)として
下降トレンドラインは上値抵抗線(上昇を食い止めるライン)として
機能しやすくなります。エントリーや利益確定の目安として活用できます。
ここからはトレンドラインの主な使い方を解説していきます。
トレンドラインの使い方①「エントリーポイント」
押し目買い、戻り売り
押し目買いとは、上昇トレンド中に発生した一時的な下落(押し)の後に、再度上昇に転じるタイミングで買いポジションを建てること
戻り売りとは、下降トレンド中に発生した一時的な上昇(戻り)の後に、再度下落に転じるタイミングで売りポジションを建てること
を意味します。
上昇トレンドラインでの反発を確認して買いポジション
下降トレンドラインでの反落を確認して売りポジション
を建てるといった具合に、エントリーポイントとして使うことができます。
リターンムーブ
トレンドは永遠に続くことはなく、どんなに効いていたトレンドラインでもいつかはブレイクされてしまいます。一度ブレイクされたトレンドラインには、トレンドの転換点としても機能しやすいという特徴があります。
下値支持として機能していた上昇トレンドラインがブレイクされ、下降トレンドが始まる基点となる
上値抵抗として機能していた下降トレンドラインがブレイクされ、上昇トレンドが始まる基点となる
といったことはよくあります。
上記のように一度ブレイクされたトレンドラインを基点にして、逆方向のトレンドに発展する動きを「リターンムーブ」といいます。
トレンドラインの使い方②「利益確定」
前述したように、トレンドが永遠に続くことがありません。トレンドの継続期間が長くなればなるほど、反転するリスクが高まります。4点、5点と機能してきたトレンドラインがブレイクされた時にポジションを決済するという使い方もでき、含み益を確定させるための目安としても使うことができます。
チャネルラインとは
チャネルラインとは、トレンドラインと平行に引いた直線のことで、主にトレンドの値幅を知るために使われます。
チャネルラインの引き方
上昇トレンドの時は、トレンドラインと平行な線を高値に合わせて引く
下降トレンドの時は、トレンドラインと平行な線を安値に合わせて引く
以上がチャネルラインの基本的な引き方となっています。
チャネルラインの使い方
チャネルラインは主にトレンドに合わせてとったポジションの利益確定の目安に使われます。チャネルラインに近づくと、保有しているポジションの含み益を確定させる投資家も多くなってきます。含み益があり、利益確定を検討している場合は、チャネルラインを目安にすると良いでしょう。
チャネルラインはトレンドラインほど投資家に意識されていません。従って、チャネルラインへの接触や接近を新規の売買ポイントにするのはオススメできません。あくまで含み益がある場合の利益確定の目安と認識されておいた方が良いでしょう。
まとめ
最後にこのページのポイントをまとめます。
トレンドラインとは、主要な安値や高値同士を結んで引く直線のこと
切り上げた安値同士を結んで引く右肩上がりの直線を「上昇トレンドライン」
切り下げた高値同士を結んで引く右肩下がりの直線を「下降トレンドライン」という
①ローソクの実体かヒゲの先端か?
トレンドラインをローソク足の実体に合わせて引くか、ヒゲの先端に合わせて引くかは投資家によって好みが異なる。日本ではローソク足が主流だが、海外ではバーチャートもよく使われるので、ヒゲの先端に合わせて引くのがオススメ。
②トレンドラインを引くタイミング
上昇トレンドラインは、安値を切り上げ、高値を更新してから
下降トレンドラインは、高値を切り下げ、安値を更新してから
つまり、ダウ理論に基づく上昇トレンド、下降トレンドが確定してからトレンドラインを入れるようにすると良い。
③トレンドの加速と失速
トレンドラインを引いても、常にそのラインに沿って相場が動くとは限らない。
トレンドの加速、失速に応じて新たなトレンドラインを引き直すようにすると、相場の勢いを視覚的に把握することができる。
①エントリーポイントとして使う
トレンドラインを使った主なエントリーポイントは「押し目買い」「戻り売り」「リターンムーブ」の3つ。
押し目買い→上昇トレンドラインでの反発を確認して買いポジションを建てる
戻り売り→下降トレンドラインでの反落を確認してから売りポジションを建てる
リターンムーブ→一度ブレイクされたトレンドラインを基点にして、逆方向のトレンドが発生する動きを狙う
②利益確定の目安として使う
トレンドは継続すればするほど反転するリスクが高まる。トレンド初期からポジションを建てていた場合は、トレンドラインのブレイクを利益確定の目安にするという使い方もできる。
チャネルラインとはトレンドラインと平行に引いた直線、トレンドの値幅を知るために用いられる。
上昇トレンドの時は、高値に合わせてトレンドラインと平行な線を引く
下降トレンドの時は、安値に合わせてトレンドラインと平行な線を引く
チャネルラインは主に、利益確定の目安として使われる。含み益のあるポジションの決済を検討している場合は、チャネルラインを利益確定の目安にすると良い。
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