FXの取引で発生する実質的な手数料「スプレッド」
単に、取引コストという意味にとどまらず、自分にとって有利なFX会社を選んだり、トレードスタイルと取引する通貨ペアの相性を確かめたりする上でも重要な要素となります。
このページではそんな「スプレッド」についてご説明していきます。
Contents
スプレッドって何?
買値と売値の開きを意味する
スプレッドを和訳すると「開き」を意味し、FXでは取引をする際の「買値」と「売値」の開きのことを指します。
・買値をAsk(アスク)
・売値をBid(ビッド)
と表し、買い注文を出すときはAskの価格で、
売り注文を出すときはBidの価格で取引することになります。
このようにFX会社が「買い」と「売り」ので異なる価格を提示する方式を「2wayプライス方式」といいます。
スプレッドは通常、取引1通貨あたりの買値と売値の開きのことを指します。
FX会社の取引画面ではでは「買値(Ask)」と「売り(Bid)」の間にスプレッドが表示されていることがほとんどです。
スプレッドは実質的な手数料(取引コスト)
FXの取引をする際には、「買値」と「売値」の価格差であるスプレッドが実質的な手数料(取引コスト)となります。
FX会社は投資家とインターバンク市場との中継役となり、取引の代行をする手数料として、スプレッドを設定しているのです。
日本のFX会社では、米ドル円を取引する際に必要なスプレッドは1通貨あたり0.3銭が相場です。
つまり、1万ドル(約100万円)の取引をするときに約30円の手数料がかかることになります。
「たいしたことないな」と思うかもしれませんが、取引の額や回数によってはそれなりのコストになります。
バカにはできませんよ(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎
スプレッドの特徴
スプレッドはFX会社や通貨ペアによって異なる
前述した通り、スプレッドはFXの取引において実質的な手数料となりますので、狭ければ狭いほど投資家にとっては有利です。
スプレッドはFX会社によって異なります。
口座を開設するFX会社を選択する際には十分に比較検討をする必要があります。
また、通貨ペアによっても異なり、取引量の少ない通貨ほどスプレッドが広い傾向にあります。
「スキャルピング」や「デイトレード」といった小さな利ざやを狙っていくトレードスタイルを好む投資家ほど、スプレッドは重荷となります。
自分のトレードスタイルと相性の良い通貨ペアを選ぶためにも、スプレッドは重要な基準となるのです。
ちなみに、日本のFX会社のスプレッドは世界的に見てもかなりの低水準です。
私たちは既に恵まれた取引環境にいるというわけですね。ツイてます!
「原則固定」という仕組みについて
日本のFX会社のほとんどで「スプレッドの原則固定」という仕組みが採用されています。
これは「スプレッドは原則固定されているが、タイミングによっては一時的に広がることがある」ということを意味します。
- 経済指標の発表、各国の要人の発言がある時など、為替レートが激しく上下しやすい時間帯
- 世界的に取引する人が少ない時間帯(日本時間の午前6時〜8時)
- 注文が集中しやすい時間帯(米国の投資家が1日の終わりを意識する午前3時〜6時など)
にはスプレッドが大きく広がることがあるので注意が必要です。
スプレッドが広いときに注文を入れると、余分なコストの支払いが発生するということは容易に想像がつきます。
しかし、想定されるリスクはそれだけではありません。
「いつもは狭いスプレッドが広がっている」のですから、為替市場がちょっとおかしな状態にあることも示唆していることになります。
スプレッドが広がっているときは価格の急騰・急落も起きやすく、予想外の損失を抱える危険性があることも理解しておかなくてはなりません。
そんなリスクを回避するためにも、注文を入れる前にスプレッドを確認する癖をつけておくのがオススメです。
まとめ
それでは最後に、このページの要点をまとめます。
・スプレッドは「買値(Ask)」と「売値(Bid)」の開きを意味し、FX取引をする投資家にとっては実質の手数料となる。
・スプレッドはFX会社や取引する通貨ペアによって異なるので、FX会社や取引する通貨ペアを選択する際の基準となる。
・日本のFX会社では原則固定という仕組みが取られていることが多く、その名の通り、スプレッドが常に固定されているわけではない。
・経済指標の発表時や取引する人が少ない時間帯、注文が集中する時間帯はスプレッドが開きやすい。
・相場の状態が正常か確かめるため、余分なコストの支払いを避けるためにも、注文を入れる前にスプレッドを確認する癖をつけておくのがオススメ。
コメントを残す