証拠金とレバレッジについて【FXの基礎知識 #4】

FXの資金効率が良いと言われる源となっている「レバレッジ」、一方で怖いと言われる源となっているのも「レバレッジ」です。

レバレッジは諸刃の剣ですので、正しい知識が無ければ大きなダメージを負ってしまうこともあります。

 

このページではFXの運用資金となる「証拠金」と「レバレッジ」について解説していきます。

資金管理の基本の「キ」となる内容ですので、しっかり覚えてくださいね。

 

レバレッジについて

レバレッジとは

以前の記事でもご説明しましたがレバレッジを和訳すると「てこの原理」、小さな力で大きな物を動かすことができるということです。

FXではレバレッジを利用すると少額でも大きなお金を運用できます。

国内FX会社では最大25倍のレバレッジを効かせた取引が可能で、上手に活用すると効率よく利益を上げることができます。

レバレッジは諸刃の剣

資金効率を高めるのに一役買う「レバレッジ」ですが、仕組みを知らずに取引を繰り返すと大損してしまうことがありますので、注意が必要です。

忘れてはいけないのが、「レバレッジは損失にも働く」ということです。

投資において、リスクとリターンは表裏一体。

レバレッジに応じて、取引で発生する為替差益・為替差損、スワップポイントも変動します。

レバレッジを効かせることで効率よく利益を上げられる可能性が高まる一方で、損失が膨らむスピードも増してしまいます。

損失が発生した時のダメージをどこまで受け入れられるのか、リスクを考慮しておかなければ大変なことになってしまうかもしれません。

 

レバレッジと利益・損失の関係

レバレッジと利益・損失の関係について例を挙げてご説明していきます。

1ドル100円の時に、10万円を元手に米ドルを購入するとしましょう。

為替レートが変動した時の利益・損失が、レバレッジによってどれだけ変わるのかを以下の表にまとめています。

上の表を見て頂くとわかる通り、レバレッジをかけた分だけ、利益も損失も倍増します。

レバレッジをかけた取引をするときは

・どれぐらいの量を運用しているのか?

・値動きによっていくらの利益や損失が生じるのか?

を理解した上で

・いくらまでなら損失を許容できるのか?

を予め決めておく必要があります。

FXのトレードには、損失を確定させる価格を事前に決められる「損切り注文」という仕組みがあり、自分の許容範囲内にリスクを限定させることができます。

まずはデモトレードや少額・低レバレッジの取引から始めてリスクとリターンの感覚を養い、投資金額やレバレッジを徐々に高くしていくのがFXで大損をしないコツです。

 

証拠金について

証拠金とは

FXの正式名称は「外国為替証拠金取引」です。

取引の担保としてFX会社に預けるお金を「証拠金」といい、この証拠金が投資の元手となります。

外貨預金の場合は預けた金額分の外貨を買い付けるのですが、FXの場合はレバレッジをかけて預けた金額の何倍ものお金を運用することができます。

FXの取引では口座に預けたお金で直接外貨を買い付けるのではなく、取引で生じた損失のみを証拠金から負担するという仕組みとなっています。

これを「差金決済」といい、この仕組みのおかげで元手の何倍もの資金を運用できるのです。

 

必要証拠金

取引を始めるために必要な証拠金を「必要証拠金」といいます。

必要証拠金の基準はFX会社によって多少異なりますが、

・レバレッジ25倍の場合は取引金額の4%

・レバレッジ10倍の場合は取引金額の10%

が目安となります。

 

1ドル100円の時に、1万ドル分の取引をする場合

【レバレッジ25倍】

取引金額(100円×1万ドル=100万円)×4%=4万円

【レバレッジ10倍】

取引金額(100円×1万ドル=100万円)×10%=10万円

程度の証拠金が必要になります。

 

最大取引量

最大取引量」とは文字通り、預けている証拠金で取引できる最大通貨量のことです。

つまり、「自分の資金(証拠金)にMAXのレバレッジ(25倍)をかけた時に、いくらの外貨を運用できるか?」ということです。

 

1ドル100円で米ドルを取引する場合の証拠金と最大取引量、値動きによる利益・損失の関係は以下の通りです。

上図の通り、最大取引量でのトレードはハイリスク・ハイリターンです。

予想通りに相場が動きたときは大きな利益を獲得できるチャンスがある一方で、予想と逆方向に相場が動いてしまうと目も当てられないような損失を抱えてしまうことになります。

おわかりかと思いますが、最大取引量でのトレードは大変危険です。

勝ちが続き調子に乗ったり、負けが続き熱くなったりで取引量が増えてくると「マージンコール→ロスカット」というFXの手痛いしっぺ返しが近づいているサインですので、お気をつけください。

「マージンコールとロスカット」については次のページで詳しく解説していきますので、お楽しみに…!?

 

まとめ

最後に、このページの要点をまとめます。

レバレッジについて

レバレッジ(てこの原理)を利用することで、小さな元手で大きな額の取引ができる。

レバレッジは諸刃の剣、利益と損失の両方に働くことをお忘れなく!

・諸刃の剣の危険を回避するためには、自分が許容できる損失を決めておき、取引量とレバレッジをコントロールすることが重要

・取引は少額、低いレバレッジから初めて、感覚を養うべし。

 

証拠金について

証拠金とはFXで投資の元手となる担保のこと。

取引を始めるために必要となる担保を「必要証拠金」という。

必要証拠金はFX会社によって多少異なるが、

レバレッジが25倍の場合は取引金額の4%、レバレッジが10倍の場合は取引金額の10%程度。

 

最大取引量とは、元手にMAXのレバレッジをかけた時に運用できる最大通貨量。

最大取引量でのトレードは超危険!FXの手痛いしっぺ返し(マージンコールとロスカット)が近づいているサイン。

 

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